[起業] : スタートアップを目指す人は必読!起業成功マニュアルの後半を読んでまとめを書きました

- 作者: ガイ・カワサキ,三木俊哉
 - 出版社/メーカー: 海と月社
 - 発売日: 2009/05/29
 - メディア: 単行本(ソフトカバー)
 - 購入: 10人 クリック: 110回
 - この商品を含むブログ (25件) を見る
 
前回の続き
前回の続きを記述します。振興組織に必要な具体的な方法論が載っています。個人的に後半で面白いと感じたのは第七章の資金調達の項目でした。
スタートアップを目指す人は必読!起業成功マニュアルの前半を読んでまとめを書きました - Yuta.Kikuchiの日記
第六章 人材採用の奥義
起業の要諦6
- 採用では表面的なことではなく以下を重視する。
 
- その人は自分が必要とすることができるか。
 - 事業の意義に賛同しているか。
 - 必要とする強みが有るか。
 - 試用期間を決めてなんとかなりそうかどうかを双方が検討できるようにする。
 「A」プレイヤーを雇う
- AプレイヤーはBプレイヤーを雇い、BプレイヤーはCプレイヤーを....を繰り返しZプレイヤーまでを雇ってしまうと起業には能無しが増加してしまう。
 - CEOがやるべきことは自分より優秀な経営陣を雇うこと。
 - CEOは自分たちより役割を果たす人がいることを認め、一度認めたら採用する勇気が必要。
 - おかしな人を雇わない原則
 
- その人がどんなプロジェクトをまとめたかを分析する
 - 大企業での成功は新興企業での成功を保証しない
 - 期待や今までの環境との違いを口にする
 - 身元紹介で察する
 - 候補者に迷った時は人が知っている人を選ぶ
 - 互いに同じスキルを持った人間ではなく補完しあうような多様なスキルを持つ人間が必要。
 無意味な条件は無視する
- 組織で失敗した経験を持つ人を採用する。ただし失敗ばかりをしていた人を除く。
 - 学位の有る人でなくても良い。
 - 同じ業界や部門、役割での経験が両刀の剣。
 - 大きな弱みがあっても、際立った強みがある人を探す。
 ありとあらゆる策を講じる
- 取締役やスーパースターを使って良い人材を勧誘する。
 - 自社で働いたことを功績としてもらう。
 全ての意思決定者に売り込む
- 新興企業でへの就職は反対する人が多いので、配偶者、親、友だちなどの意思決定者の関心に応えられるような協力が必要。
 - 内定通知を早く出し過ぎない。
 - 採用する人の嘘を見抜く。
 直感をダブルチェックする
- 直感による影響を避けるための手順
 
- 面接前に募集するポジションに必要な心構え、知識、正確、経験での話を組み立てておく
 - 仕事に関する具体的な話をする
 - 台本に拘る
 - 成功体験や学習体験など具体的な内容を絞る
 - 記憶に頼らずメモをとる
 - 身元を紹介する
 - 予防措置をとった上で直感に従う
 スタンフォードショッピングセンターテストをする
- どこかのショッピングセンターで偶然採用者に出会った時に駆け寄って挨拶をしたい人だけを選ぶ。
 - 人生は短いので、生まれつき気に入らない人間と仕事をしている暇は無い。
 一次評価期間を設ける
- 出来ない人の解雇を難しいと考えていると、出来る人の解雇をしなければならない可能性が増える。
 - パフォーマンス目標を決めた上で一次評価期間を設けて、その人の出来をチェックする。
 - 3ヶ月間の試用期間でパフォーマンスを見極める。
 これでおしまいと思わない
- もっとその人のことを調べ、新興企業に向き/不向きの判断をする。
 - 一流企業に勤めた人はよほどのことが無い限り新興企業に適さない。
 - その人が元の勤務先を辞め、自分の会社に入ったからといって終わらない。毎日が従業員との新たな契約。
 
第七章 資金調達の奥義
事業を立ち上げる
口を聞いてもらう
- 一回の打ち合わせで契約が成立するのは夢。
 - 意思決定者の注意を引き付けるために信頼出来る人に口を聞いて貰う必要がある。
 - 投資家に他の投資家の紹介をしてもらう。
 - 弁護士や会計士、PR会社を選ぶ時は能力意外の人脈にも注目する。
 - 投資家の投資先を調べて、起業家と知り合いになる。
 - 投資家は大学の先生の言葉に弱い。
 「トラクション」を示す
「きれいな体」にする
- 投資家のほどんどは取引しない理由を探している。
 - 2000の事業計画のうち、10が出資を受け、1つが札束を生む。
 - 投資家が考える欠陥はいかのようなもの。
 
- 別の雇用主からの訴訟、創業者に属するコア技術、他社への特許侵害
 - 少数の創業者での大部分の所有、株式の希薄化、頑固な投資家による支配
 - CXOレベルの人間が適正に欠けたり、経験不足や刑法犯など。また法律違反や税金の不払い
 全てを開示する
- 投資家には前に倒産したことなど簡単に知られてしまうので、罪を告白する。
 - 賢明な投資家ならこの告白を評価する。大切なのは失敗したことではなく、失敗に学び再挑戦しようとしていること。
 敵を作る
- 賢明な投資家は市場が無く競争相手がいないこと、創業者自身が同じような企業が他に存在することを知らないという結論に達する。
 - 競争相手の存在は市場存在の証。競争相手のことを知っていれば情報収集は怠りが無い。
 - 自社と競合他社の何ができて何ができていないかを整理する必要がある。
 - 自らの弱みと強みをオープンにする。また競合他社との表では意味のない比較パラメータを設定しないこと。
 - 競争相手が全くいないというのは成功の見込みが無い組織となる。
 新しい嘘をつく
- 投資家には自分以外の企業も話をしている。
 - 投資家に嘘をつくのであれば出来る限り新しい嘘をつく。
 計略にはまらない
- 投資家の引掛け問題に対しても正しく応える必要がある。
 猫を群れさせる
- 起業家はNoとは言えないし、投資家もあからさまな拒絶は好まない。
 - 猫一匹をしっかり確保することが重要。
 - 投資家を口説くことは客観的で数値化可能な有力情報を提供することではない。それは分析作業であると同時に恋人とのデートに近い。
 - 投資家は貴方のことを見ている。
 - 売り込み後の連絡、質問の受け答え、有力な顧客との契約、目標クリアによる驚き、他の優良投資家の動きなど。
 - 改善が有ることが前提で粘り強く活動していると猫も群れるかもしれない。改善が無いと厄介者になる。
 
第八章 パートナーシップの奥義
起業の要諦8
- 業務提携によって大事なのはキャッシュフローや売上が増えて、コストが減るという事。
 スプレッドシート上の理由で提携する
- 組織の財務予測を変えるために提携する。
 - マスコミを喜ばせるだけの提携はしてはならない。
 現場の人達に受け入れられるようにする
- 上層部が合意して記者会見をするというシナリオではなく、ミドル層とボトム層がその提携に対して理解をしていないければならない。
 弱みをごまかすのではなく、強みを更に強化する
- お互いの強みを際立たせる事。
 win-winの関係を結ぶ
- 片方だけに有利な取引は長続きしない。
 - ミドル層やボトム層に提携を支持されたければ双方が勝ったと思われなければならない。
 - 提携では人の道こそが何よりも大切。
 文章でフォローする
- 文章は話し合いの先ではなく、後に作成する。
 終了条件を入れておく
- 終了条件を入れておくと両当事者たちが安心でき、かえって契約が長持ちする。
 - 優れた提携の当事者は本気でリソースを投入する。双方にとって重要な提携だからこそ抜けづらいようなパートナーを築く。
 
ブランド構築の奥義
起業の要諦9
- ブランド学
 - ブランド構築に必要なのは人々に伝染しやすいこと、試しやすいこと、口コミを重視、コミュニティを築くこと。
 - 伝染性の鍵となるもの。クール、有効、独特、常識はずれ、感動的、不快、贅沢、無料修理などのサポート
 障壁を低くする
コミュニティを築く
- エバンジェリスト採用の狙いは製品/サービスをめぐるコミュニティの構築。
 - コミュニティで顧客サービス、技術サポート、顧客同士の交流機会を提供。
 - コミュニティの構築、活動支援、カンファレンスを開くなどをする。ブランド創出、維持をする上でコニュニティ構築はもっとも安上がりな手段。コミュニティが勝手にできるのを待っていたは行けない
 人間味を出す
- 温もりがあるブランドの方が良い。
 - 若者をターゲットにすると温かみがあるブランドを作らざるを得ない。
 - 自分たちのことを真面目に考えないとお客さんも真面目に受け取ってはくれない。
 - マーケティング資料に顧客を登場させる会社は人間味を感じる。
 - 恵まれない人たちに手を差し伸べることは道徳的な責任を果たすだけでなく、ブランドを高める。
 パブリシティを重視する
- 広告はブランドの維持、拡大には役立つかもしれない。それを打ち立てるのはパブリシティである。
 - 自分が何かすごいものを作り出し、障壁を低くして人々の手に行き渡らせる、これを人々が噂をしてマスコミが記事にする。
 - 友が力になるかどうか分からないうちから友情を結ぶことが大切。
 - 自分の話がマスコミの相手にふさわしいかどうかを判断する。次に自分の分野をカバーしている記者を見極める。さらに一つの重要な条件を満たすときだけその記者に売り込みをかける
 - 常に本当の事を言っていれば調子の良い悪い時に関わらず、マスコミは信頼してくれる。
 - 記者が良い記事を書けるように情報を提供する。
 実行を言葉にする
- 従業員の全てが実行を言葉に出来るようにする。
 
第十章 事業拡大の奥義
起業の要諦10
- 事業拡大が難しい理由が2つ
 
- とある目的でデザインした製品を誰が何の目的で購入するか分からない。
 - 振興組織のサービス/製品は簡単に買ってもらえない。
 百花斉放、百家争鳴を歓迎する
- 種を沢山蒔くと何かが根を張り、花を咲かせる。花を咲かせた市場を育てる。また何故そこで花が咲いたかを見極める。
 - 変なこだわりは捨てて予期せぬ顧客や用途を受け入れる。
 リードジェネレーションの正しい手法を選ぶ
- 見込み顧客獲得のトップ5
 
- 小規模セミナー
 - スピーチ
 - 出版
 - 積極的な人脈づくり
 - 業界団体への参加
 側近を取り込む
- 意思決定者の側近をいかにして取り込めるか。
 - 側近を理解する、買収しようとしない、共感する、文句を言わない。
 無神論者ではなく不可知論者を探す
- 事業拡大の聖杯は推薦人たる顧客を探すこと。
 - 自分の宗教を否定せず製品やサービスの存在を考慮に入れてくれる不可知論者を探すべき。
 - 不可知論者を喜ばせるためにはかつて出来なかった事を出来るようにしてあげる。
 見込み客に語らせる
- サービスを購入してもいいという人たちは最終判断をするために必要な物を教えてくれる。
 - 見込み客に対して良い質問をする準備ができていないといけない。
 - 見込み客に対して黙っていられない。耳を傾けられないというのはNG。
 - メモは記憶の助けになり、書き留めるほど関心が高いという心象を相手に与えることが出来る。
 - 自分の製品をわかっていないのでニーズに合わせることができないというのは、もってのほか。
 - 顧客にどうすれば商品を買ってくれるかを語ってくれるのであれば絶対に耳を傾けたい。
 実際に試してもらう
- 新興組織が顧客を引き付けるためには製品/サービスを試せるようにするのが一番。
 - 試してもらう事業のやり方
 
- GMは本当の試乗ができるように24時間試乗プログラムで家に帰ってもらうということを実施した。
 - SalesForceはソフトウェアを30日間無料で提供し、一旦使用すると既にデータを入力をしているので他社製品にスイッチしにくい。
 安全で容易な第一歩を提供する
- 狭い範囲でリスクの低い限られた方法で製品/サービスを使ってもらう。
 - 一つの地域や部門、プロジェクト、お試し期間、簡単なサポート。
 - 退会処理を簡単に出来るようにするなど、会社に対する最後の印象を良くすることができる。
 拒絶から学ぶ
- 事業拡大の提案は拒絶されるが、そこから学ぶことが多い。
 
第十一章 気高き事業遂行の奥義
起業の要諦11
- 社会を顧みず自分の利益を重んじる事業は大きくならない。
 - 優れた持続可能な組織を作りたければ従業員に高いモラルや倫理基準を求める。
 - 気高く倫理的な組織であるためには多くの人々を支援する、正しい行いをする、社会に還元するの3つ。
 多くの人々を援助する
- 自分の助けにならない人を助ける。
 
- ひょっとしたら彼らは何時の日か自分を助けるかもしれない
 - 自分の説が正しかったときのために、しっかりとポイントを稼いでおきたい
 - 同胞を助けることで内在的喜びが得られる
 正しい行いをする
- 合意の精神を遵守する、見合う額を支払う、大切な事を重んじる
 社会に還元する
- キャピタルゲインにこだわらない。更なるお金を貯めこむことではなく、社会への還元である。
 - 社会還元はお金だけでなく、時間や専門知識、精神的な支援wお提供すること。
 - 重要なのは受けた恩を返すこと、見返りを期待して恩を着せるのではなく。